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お金と契約

買取フランチャイズは儲かるのか。
収支モデルを、分解します。

説明会で出てくる収支モデルは、だいたい成り立ちます。問題は、その数字に到達する店と、しない店の差がどこにあるかです。売上ではなく粗利で見る理由、ロイヤリティが効いてくる場面、黒字の店と赤字の店で何が違うのかを分解しました。

この記事は加盟を検討している方向けです。買取フランチャイズの説明会に行った、あるいはこれから行く方に向けて書いています。当社はフランチャイズの募集をしていません。

先に結論
  • 収支モデルの数字自体はおおむね成り立ちます。届く店があるのは事実です
  • ただし売上ではなく粗利で見てください。買取業の売上は買値を含みません
  • 差が出るのは1件あたりの粗利。件数ではありません
  • ロイヤリティが効いてくるのは調子が悪い月です。良い月ではありません

収支モデルを分解する

説明会でよく提示される形を置きます。 月商という言葉が出たら、それが売上なのか粗利なのかを必ず確認してください。 買取業では、この2つがまったく違います。

項目好調な月不調な月
買取件数60件35件
1件あたりの粗利20,000円15,000円
粗利の合計1,200,000円525,000円
家賃−150,000円−150,000円
人件費−350,000円−350,000円
広告費−200,000円−200,000円
その他経費−100,000円−100,000円
ロイヤリティ−100,000円−100,000円
営業利益300,000円−375,000円

同じ店です。違うのは件数と1件あたりの粗利だけ。 これで67万円の差が出ます。

固定費は変わらないことに注目してください 家賃、人件費、広告費、ロイヤリティ。 合計80万円が、買えても買えなくても毎月出ていきます。 つまり月80万円の粗利が、生きるか死ぬかの分岐点です。 1件2万円なら40件。この40件を割った月がどれだけあるかで、年間の結果が決まります。

届く店と、届かない店の差

同じ看板、同じ研修、同じ売り先。 それでも結果が分かれます。差が出るのは、ほぼ1件あたりの粗利です。

1件あたりの粗利月50件の粗利営業利益
12,000円600,000円−200,000円
18,000円900,000円100,000円
25,000円1,250,000円450,000円

件数はどれも同じ50件です。 来店数も、広告費も、働く時間も変わっていません。 変わったのは、来た1件から何を買えたかだけです。

12,000円の店 金しか買えていません。 お客様が時計や指輪も持ってきているのに、 判断できないので金だけを買って終わります。 残りは他店に流れます。
25,000円の店 金、時計、宝石、切手まで見られます。 同じ1件の来店で、拾える点数が違う。 そして高く買えるので、次も持ってきていただけます。
ここが、加盟では埋まりにくい部分です 本部が提供するのは、看板・売り先・研修・仕組みです。 しかしお客様の目の前で金額を言うのは、加盟店の人間です。 研修の期間と中身は本部によって大きく差があり、 数日で終わるところもあります。 説明会では、研修が何日で、何をどこまで扱うのかを必ず確認してください。

ロイヤリティが効いてくる場面

ロイヤリティには主に3つの形があります。 どれを選ぶかで、悪い月の痛み方が変わります。

好調な月不調な月
定額(月10万円)100,000円100,000円
粗利の10%120,000円52,500円
売上の3%算定基準を要確認算定基準を要確認

定額は、好調な月に得で、不調な月に重い。 粗利連動は、好調な月に多く払うかわりに、不調な月が軽い。 どちらが良いかは、売上が安定するかどうかで変わります。

買取業は、月ごとの振れ幅が大きい商売です。 チラシの反応、季節、相場。読めない要素が多くあります。 立ち上がりの1年は、不調な月のほうが多いと考えてください。

売上の何%という条件は、算定の基準を必ず確認してください 買取業でいう売上は、買値を含んだ金額です。 100万円で買って120万円で売れば、売上は120万円、粗利は20万円。 この120万円に対して3%なら3万6千円。粗利の18%です。 率の数字だけを見て小さいと判断すると、実際の負担を読み違えます。 何に対する何%なのかを、契約書の文言で確認してください。

加えて、ロイヤリティ0円をうたう本部もあります。 その場合、別の形で本部の収益が立っていることが一般的です。

良し悪しの話ではありません。 月にいくら本部へ流れるかで比べてください。 名目ではなく、金額です。

説明会で聞くべき5つ

あわせて、やめるときの条件を読んでください 契約は5年が一般的で、 中途解約時に残存期間分の違約金が発生する契約が多くあります。 残り3年で月15万円なら540万円。加盟金より大きな金額です。 解約後の競業避止(同じ商売を一定期間できるか)もあわせて確認してください。

最後に、加盟する・しないに関わらず変わらないことを書きます。

収支の差を作っているのは1件あたりの粗利で、 それを決めているのは目の前の一点に値段をつけられるかどうかです。 看板が変わっても、売り先が用意されても、この部分は動きません。

買える人が加盟すると早く伸び、買えない人が加盟すると固定費だけが残ります。 だから加盟の判断より先に、自分がどこまで判断できるのかを 確かめておくほうが、順番として安全です。

よくある質問

買取フランチャイズの収支モデルは信用できますか。
数字自体はおおむね成り立ちます。ただし月商という言葉が売上を指すのか粗利を指すのかを必ず確認してください。買取業の売上には買値が含まれるため、この2つはまったく違う金額になります。あわせて、その数字が目標値なのか実在する店の実績なのかも確認してください。
黒字の店と赤字の店で何が違いますか。
1件あたりの粗利です。同じ月50件でも、1件12,000円なら営業利益は赤字、25,000円なら45万円の黒字になります。来店数も広告費も働く時間も同じで、違うのは来た1件から何を買えたかだけです。金しか買えない店は、お客様が持ってきた時計や指輪を他店に流しています。
ロイヤリティは定額と粗利連動のどちらがいいですか。
定額は好調な月に得で、不調な月に重くなります。粗利連動はその逆です。買取業は月ごとの振れ幅が大きく、立ち上がりの1年は不調な月のほうが多いと考えてください。その前提でどちらが耐えられるかを判断してください。
売上の3%というロイヤリティは安いですか。
算定の基準を確認してください。買取業でいう売上は買値を含んだ金額です。100万円で買って120万円で売った場合、売上は120万円、粗利は20万円です。この120万円に対する3%は3万6千円で、粗利に対しては18%にあたります。率の数字だけでは判断できません。
ロイヤリティ0円の本部は得ですか。
別の形で本部の収益が立っていることが一般的です。買い取った品を本部が引き取る際の仕切り値、備品や消耗品の購入義務、システム利用料や広告分担金などです。良し悪しではなく、月にいくら本部へ流れるかという金額で比べてください。
説明会で必ず聞くべきことは何ですか。
収支モデルが実在する店の数字か、下位の店はどうなっているか、直近1年で閉店や解約した店は何店あるか、研修は何日で何をどこまで扱うか、集客はどちらの仕事か。この5つです。特に集客は、ほとんどの本部で加盟店の仕事であり、ここの認識のずれが最ももめる原因になります。
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この記事の数字は業界の一般的な水準および当社と提携店の実績をもとにした例です。実際の条件と収支は各本部および店舗によって大きく異なります。加盟の判断にあたっては法定開示書面および契約書をご確認のうえ、専門家にご相談ください。

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