古物査定の窓口 トップへ戻る
本物と偽物

ロレックスの本物と偽物。
見分け方より先に、買わない基準を。

文字盤の印刷、ブレスの造り、秒針の運針。よく言われる見分け方はどれも本当です。ただしいまの模造品は、そこを全部そろえてきます。だから買い取る側は別のところを見ています。見る順番と、買わないと決める基準を書きました。

この記事は業者向けです。買取をする立場の方に向けて書いています。金額が大きく、外したときの損も大きい商材です。

先に結論
  • 外装だけで判断できる時代は終わりました。印刷も刻印も再現されています
  • プロが最後に見るのはムーブメントです。ただし開けるには工具と経験が要ります
  • 現場で効くのは出どころと価格。相場より安い持ち込みは、理由が必ずあります
  • いちばん強い防御は自信のないものは買わないと先に決めておくことです

いまの模造品はどこまで来ているか

10年前は、手に取れば分かるものがほとんどでした。 重さが軽い、秒針が1秒ごとに動く、ルーペ部分の拡大率が足りない。

いまは違います。重量、運針、風防の拡大、刻印の深さ、ブレスのコマの造り。 このあたりは再現されていると考えたほうが安全です。 写真だけで判断するのは、もう成立しません。

「よくある見分け方」を覚えるほど、危なくなります。 チェック項目を全部通ったから本物だ、という判断のしかたになるためです。 作る側も、同じ記事を読んでいます。

プロが見る順番

判断は積み上げです。1つ引っかかった時点で止めるのが原則で、全部を確かめきることはしません。

  1. 型番とシリアルの位置を確かめる ケースのどこに、どう刻まれているか。年代によって位置も書体も変わります。年代と型番の組み合わせが成立しているかを見ます
  2. 全体のバランスを見る 文字盤・針・インデックスの位置関係。1か所ずつではなく、全体で違和感が出るか。ここは経験の量がそのまま出ます
  3. ブレスとケースの合わせを見る 取り付け部分の遊び、コマの面取り、留め具の動き。手に取らないと分からない部分です
  4. 裏蓋を開けてムーブメントを見る ここが最も確実です。ただし専用工具が要り、傷をつけると弁償になります。慣れるまでは開けないほうが安全です
  5. それでも判断がつかなければ、買わない 時計に強い同業者やメーカーに回すという選択もあります。その場で無理に結論を出さないのが一番の防御です
ロレックスの年式表と実物を照らし合わせているところ
年式表と実物を照らし合わせる。型番と年代が噛み合っているかを先に確かめます

外装以外で見ること

実務では、品物そのものより先に情報が判断材料になります。

見るところ何が分かるか
保証書・箱・購入店あれば強い材料になります。ただし保証書自体の模造もあるので、これだけでは決めません
持ち込んだ方の話いつ、どこで、いくらで買ったか。説明が具体的かどうかで温度が分かります
提示した金額への反応相場より低い金額をすぐ受けるとき、理由があることがあります
状態と使用感の一致「10年使った」のに内部が新品同様、といった噛み合わなさ

買う・買わないの線引き

開業してすぐの方に必要なのは、見分ける力より自分の範囲を決めることです。

買っていい 保証書と箱が揃っている/現行の定番モデル/持ち主の説明に無理がない
保留にする 付属品なし/古い年式/自分が扱った経験のないモデル。預かって調べるという選択があります
買わない 説明が曖昧/相場と釣り合わない/急いでいる。断ることは損ではありません

範囲は、続けるうちに広がります。 最初から広げようとすると、広がる前に資金が尽きます。

本物かどうかとは別に、相場のリスクがあります

ロレックスは相場が動く商品です。 本物を正しく見抜いても、仕入れてから相場が下がれば損失が出ます。

2022年前後の高騰と、その後の下落を経験した業者は少なくありません。 在庫を持つ期間が長いほど、本物かどうかよりも相場のほうが効いてきます。 だから買取店では、買ったら早く現金に戻すことが原則になります。

すでに買取をされている方へ 本物と偽物の見分け方だけを1日でお伝えする研修もあります。1品目1日150,000円(税抜)、 2人目以降は半額。定員8名、出張も承ります。詳しく見る →
古物査定の窓口について

怖いのは偽物より、判断がつかないまま買うことです。

時計は、記事で覚えられる部分がいちばん少ない品目です。 重さ、音、手に取ったときの収まり。ここは現物でしか分かりません。

独学で始める場合 判断の確認は、自分の買値で行うことになります。1本の失敗が数十万円になります
研修を受ける場合 本物と偽物を並べて手に取りながら5日間。買わない基準の作り方まで含めてお伝えします

開業サポートの中身を見る 加盟金もロイヤリティもありません。5日間の研修と、その中身

よくある質問

秒針の動きで見分けられますか。
昔は有効な方法でしたが、いまは機械式のムーブメントを積んだ模造品があり、運針だけでは判断できません。1つの材料にはなりますが、それだけで結論を出さないでください。
重さを量れば分かりますか。
重量も再現されています。本物と並べれば差を感じられることはありますが、単体で量って数値と比べるだけでは足りません。他の材料と合わせて判断します。
裏蓋を開けて確認してもいいですか。
専用工具が必要で、傷をつけると弁償になります。お客様の了承なく開けることもできません。慣れないうちは開けず、判断がつかなければ買わないという対応をおすすめします。
保証書があれば本物ですか。
保証書自体が模造されていることがあります。強い材料ではありますが、単独では決め手になりません。購入店・購入時期・本人の説明とあわせて見ます。
開業したての頃、ロレックスは扱わないほうがいいですか。
無理に扱う必要はありません。判断できない品目を避けることは、逃げではなく経営判断です。まず貴金属など判断のつきやすい品で回転を作り、扱う範囲は経験に合わせて広げるほうが安全です。
古物査定の窓口の開業サポート

フランチャイズに入らず、
自分の看板で買取店を開く。

見分ける力より先に要るのは、自分の範囲を決めることです。買っていいもの、買わないもの。その線の引き方からお伝えします。

  • 大阪で5日間。本物と偽物の見分け方から、店を開けるまで
  • ゼロ期生の価格は770,000円(税抜)
  • 募集は1〜3名。面談のうえ、お受けするかを決めます
開業サポートについて聞く
お電話でも受け付けています050-1725-9868

この記事は2026年8月時点の一般的な実務をもとに書いています。 模造品の水準は年々変わるため、特定の判別方法を保証するものではありません。 高額品の判断は、正規メーカーや専門の鑑定機関での確認をおすすめします。

自分の看板で、買取店を開く。
5日間で、本物と偽物の見分け方から、店を開けるところまで。ゼロ期生は770,000円、募集は1〜3名です。
開業サポートを見るサポートを見る 開業ロードマップをもらう資料をもらう