古物査定の窓口 トップへ戻る
売り先と仕入れ

金の買取価格の計算。
店頭価格をそのまま使うと、赤字になります。

金やプラチナは、相場が毎日公表されている数少ない商材です。だから誰でも計算できます。ただし公表されている数字をそのまま買値にすると、売った時点で赤字になります。何を引くのか、どういう式で出すのかを書きました。

この記事は業者向けです。買取店、および遺品整理・不用品回収・引越し・解体など、現場で金を買い取る立場の方に向けて書いています。

先に結論
  • 公表されているのは小売価格と買取価格の2つ。使うのは買取価格のほうです
  • K18は純金75%。重さ全部に金の値段はつきません
  • ここから精錬の手数料と、自社の粗利を引いて買値を出します
  • 相場は毎日動きます。朝の数字で夕方まで買うと、下げの日に損が出ます

公表されている2つの価格

地金を扱う業者は、毎営業日に価格を公表しています。 ここで2つの数字が並んでいることに注意してください。

名称意味
店頭小売価格買うときの値段
店頭買取価格売るときの値段

使うのは下、買取価格のほうです。 あなたが金を持ち込んで換金するときに受け取る金額だからです。

ここを間違えると、その時点で赤字が確定します 小売価格と買取価格には、1グラムあたり百数十円の開きがあります。 小売価格を基準に買値を計算すると、 売った瞬間にその差額ぶんの損が出ます。 ニュースや検索結果に出てくる「今日の金価格」は 小売価格であることが多いので、注意してください。

K18から純金の重さを出す

次に、重さ全部に金の値段はつかないという点です。 刻印は、その品の金の含有率を表しています。

刻印別の表記純金の割合
K24999/100099.9%(純金)
K2291691.6%
K1875075.0%(もっとも多い)
K1458558.5%
K1041741.7%
K937537.5%

たとえばK18のネックレスが20グラムなら、 金として値段がつくのは20 × 0.75 = 15グラムです。 残りの5グラムは銀や銅などの割金で、ほぼ値がつきません。

プラチナと銀は、割合が違います プラチナはPt900(90%)Pt950(95%)が中心です。 銀はSV925(92.5%)が多くあります。 同じ感覚でK18の75%を当てはめると計算が合いません。 刻印を読んで、その都度あてはめてください。

買値を出す式

ここまでを1つにします。

買値の出し方
重量 × 純金の割合 × 買取相場
− 精錬の手数料
− 自社の粗利
= お客様に提示する金額
精錬の手数料は、地金以外(ジュエリーなど)を溶かして精製する費用です。 売り先によって率も条件も違うため、自分の売り先の条件で計算してください。

数字を入れます。K18のネックレス20グラム、 その日の金の買取相場を1グラム14,000円とします。

計算金額
20g × 0.75 = 純金15g15g
15g × 14,000円210,000円
精錬の手数料(仮に5%)−10,500円
自社の粗利(仮に10%)−21,000円
お客様への提示額178,500円

これが計算の全体です。難しい判断は入っていません。 刻印を読み、重さを量り、その日の相場を見る。それだけです。

だから貴金属は、買取を始める人が最初に扱うべき商材になります。 ブランド品や時計のように、 状態や人気で値段が動く要素がありません。

貴金属の刻印を確認しているところ
読むのは刻印と、はかりの数字だけ。判断に主観が入りません。

相場が動いた日の扱い

相場は毎営業日、朝に更新されます。 さらに為替と国際相場の影響で、日中も実勢は動いています。

ここで問題になるのが、買った日と売る日のずれです。

場面結果
買った翌日に相場が上がった得をします
買った翌日に相場が下がった粗利が削れます
出張買取で8日間動かせない下げが続くと消えます
出張買取は、ここが効いてきます お客様の家で買い取る取引は特定商取引法の訪問購入にあたり、 書面を交付した日から8日間、その品を第三者に引き渡せません。 つまり8日間、相場の変動を自分で背負います。 店頭なら翌日に流せる商材が、出張だと8日止まる。 粗利の設定を、店頭と出張で分けている店があるのはこのためです。

対策は3つです。

現場で外しやすいところ

計算式は簡単ですが、その手前で外します。

外しやすいところ何が起きるか
GP・GF・GEPを金と読むメッキです。金の値段では買えません
石やバンドの重さを含める宝石や革の重さに金の単価をかけてしまう
刻印を信じきる刻印は打てます。比重や反応で確かめます
刻印がないから断る本物でも刻印がない品はあります。断りすぎも損です

1つ目と3つ目は、買ってしまうと損が出る方向の間違いです。 4つ目は、買えたはずのものを逃す方向の間違い。 どちらも同じくらい多く起きています。

計算より先に、これは金かという判断があります 式は覚えれば終わります。ネットにも書いてあります。 覚えられないのは、目の前の一点が本物かどうかです。 刻印は偽造できますし、メッキ品には金の刻印に似た表記が打たれています。 だから貴金属で最初に身につけるのは、相場ではなく弾き方です。 ここだけは、実物を手に取った回数でしか埋まりません。

よくある質問

金の買取価格はどうやって計算しますか。
重量に純金の割合をかけ、その日の買取相場をかけます。そこから精錬の手数料と自社の粗利を引いた金額が、お客様への提示額になります。K18のネックレス20グラムであれば、純金は15グラムです。
公表されている金価格をそのまま使ってもいいですか。
使えません。地金業者は店頭小売価格と店頭買取価格の2つを公表しており、買い取る側が使うのは買取価格のほうです。この2つには1グラムあたり百数十円の開きがあるため、小売価格を基準にすると売った時点で損が確定します。ニュースや検索結果に出る金価格は小売価格であることが多いので注意してください。
K18は重さ全部が金ではないのですか。
違います。K18は純金75%で、残りは銀や銅などの割金です。20グラムのK18なら、金として値段がつくのは15グラムです。プラチナはPt900が90%、Pt950が95%、銀はSV925が92.5%と割合が異なるため、刻印を読んでその都度あてはめてください。
相場が動いたらどうしますか。
その日の相場で計算し、買ったらできるだけ早く売り先に流してください。持っている日数が短いほど変動の影響が小さくなります。特に出張買取は訪問購入にあたり、書面を交付した日から8日間その品を引き渡せないため、その間の変動を自分で背負うことになります。店頭より粗利を厚めに設定している店があるのはこのためです。
GPやGFという刻印は金として買えますか。
買えません。いずれもメッキや金張りを示す表記で、金の値段はつきません。刻印の中に数字が入っていると純度と読み違えやすいため、アルファベットの部分を必ず確認してください。これは買ってしまうと損が出る方向の間違いです。
刻印がない品は断るべきですか。
断るのも損です。本物でも刻印が摩耗している品や、そもそも打たれていない品があります。比重を測る、反応を見るといった方法で確かめられます。買ってはいけないものを買う失敗と、買えたはずのものを逃す失敗は、現場では同じくらい起きています。
古物査定の窓口の開業サポート

フランチャイズに入らず、
自分の看板で買取店を開く。

式は覚えれば終わります。覚えられないのは、目の前の一点が本物かどうかです。本物と偽物を手に取りながら、その弾き方を身につけます。

  • 大阪で5日間。本物と偽物を手に取りながら、本物と偽物の見分け方から、店を開けるところまで
  • ゼロ期生の価格は770,000円(税抜)。ここからのお値引きはいたしません
  • 募集は1〜3名。面談は必須で、当方でもお受けするかどうかを判断させていただきます
開業サポートについて聞く
お急ぎの方・直接ききたい方050-1725-9868

LINEに、13ページの開業ロードマップを置いています。お読みいただいたうえで、合いそうならお声がけください。

この記事の相場および手数料の数字は、計算方法を示すための例です。実際の価格は日々変動し、精錬手数料の率や条件は売り先によって異なります。取引にあたっては、ご自身の売り先の当日の条件をご確認ください。

自分の看板で、買取店を開く。
5日間で、本物と偽物の見分け方から、店を開けるところまで。ゼロ期生は770,000円、募集は1〜3名です。
開業サポートを見るサポートを見る 開業ロードマップをもらう資料をもらう