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開業の手続き

古物商許可の取り方。
必要書類、費用、そして約40日。

中古品を仕入れて売るなら、古物商許可が要ります。
せどりでも、メルカリでも、実店舗でも、条件は同じです。
このページに、取り方から許可が下りたあとにやることまで、必要なものを全部まとめました。

先に結論
  • 申請してから許可が下りるまで、おおむね40日(土日祝を除く)
  • 書類集めに1〜2週間かかるので、オープンの2ヶ月半前には動き出す
  • 手数料は19,000円。不許可でも取り下げても、返ってきません
  • 必要なのは「売るために買う」とき。自分の不要品を売るだけなら要りません
  • 迷ったら個人で取る。法人化は後からでも間に合います

古物商許可とは何か

古物営業法という法律にもとづく許可です。
出すのは各都道府県の公安委員会で、窓口は警察署になります。

目的は、盗品の売買を防ぐことと、万一出回ったときに早く見つけることです。
中古品を買い取って売る商売は、盗品が紛れ込む入口になり得ます。
だから誰がやっているかを国が把握し、取引の記録を残させる。
そういう仕組みです。

ここでいう「古物」は、一度でも使われたもの、使うために取引されたもの、そしてそれらに手を加えたものを指します。
未使用品でも、一度誰かの手に渡っていれば古物です。

許可を取らずに古物営業をすると、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。
さらに、無許可で処分を受けると、そのあと5年間は許可が取れません。
「小さく試してから取ろう」が、いちばんやってはいけない順番です。

間違えやすいところ。 自分の不用品をフリマアプリで売るだけなら許可は要りません。 許可が要るのは「売るために買う」ときです。 買い取った時点で、その商売は古物営業になります。

自分に必要かどうかの判定

判断はシンプルです。
売るために買ったかどうか、その一点です。

自分の不要品をメルカリで売る要りません。売るために買ったものではないからです
せどり・転売(仕入れて売る)要ります。中古を仕入れている時点で古物営業です
新品だけを仕入れて売る要りません。ただし一度個人の手に渡ったものは、未使用でも古物です
買取店・リサイクルショップ要ります
ネットだけで完結する要ります。実店舗の有無は関係ありません
いちばん多い勘違い。 「少額だから」「副業だから」「たまにしかやらないから」は、要らない理由になりません。 判定は金額や頻度ではなく、売る目的で買ったかどうかです。

個人で取るか、法人で取るか

よく聞かれますが、迷っているなら個人で取ってください。
理由は3つあります。

逆に最初から法人にすべきなのは、共同経営者がいる場合や、融資を前提にしている場合です。
あとから法人に切り替えると、個人の許可はそのまま使えず、法人として取り直しになります。

 個人法人
書類の量本人と管理者のぶん役員全員+管理者のぶん
追加で要るものなし定款、登記事項証明書
準備期間短い法人設立ぶん長い
切り替え法人化したら取り直し―

オープン日から逆算したスケジュール

許可の申請は、書類が揃ってからでないと受け付けてもらえません。
そして書類のうち住民票や身分証明書は、役所や本籍地に取りに行く必要があります。
本籍が遠方だと、郵送で1〜2週間かかることもあります。

オープン90日前取得の条件を確認する。法人でやるなら、先に法人をつくる(定款の事業目的に古物営業を入れる)
85日前営業所の目星をつけて、管轄の警察署へ相談に行く
80〜70日前書類を集める。役所・本籍地・法務局
65日前申請する。ここから審査が始まる
65日前〜オープン審査を待ちながら、内装・備品・集客の準備を進める
15日前ごろ許可が下りる。標識と台帳を用意する

ここで大事なのは、物件の本契約を許可の見通しが立つ前にしないことです。
内装が仕上がって備品も揃ったのに、許可がなくて買取ができない。
その間も家賃だけは出ていきます。

1

条件を確認する

目安1日

次に当てはまる方は、許可を受けられません。
まずここを確認します。

法人で申請する場合は、役員全員がこの条件を満たしている必要があります。
名前だけ役員に入っている方がいると、そこで止まります。

2

管轄の警察署へ行く

目安1日

申請先は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。
生活安全課の防犯係が窓口になります。
いきなり書類を作り始めるより、先に一度行くほうが早く終わります。

理由は、細かい運用が警察署ごとに違うからです。
営業所の要件、賃貸物件のときの承諾書の要否、書類の細かい書き方。
このあたりは実際に聞いてみないと分かりません。
ネットの情報だけで作った書類を持ち込んで、作り直しになるのが一番よくある遠回りです。

行くときに決めておくこと。 営業所の場所(住所)、扱う品目、管理者を誰にするか。 この3つが決まっていないと、相談が具体的になりません。
3

書類を集める

目安1〜7日

個人と法人で必要な書類が変わります。
以下は警視庁が案内している内容です。

個人で申請する 許可申請書/略歴書/本籍記載の住民票の写し/誓約書/身分証明書(本籍地の市区町村が発行)
※ 本人と、営業所の管理者の両方について必要です
法人で申請する 上記に加えて、定款/登記事項証明書
※ 略歴書・住民票・誓約書・身分証明書は役員全員分と管理者分が必要です
ネットでも売買するURLの使用権限を疎明する資料(プロバイダからの書面、またはドメイン検索結果の印刷)
古い情報に注意してください。 ネット上の解説記事には、いまも「登記されていないことの証明書」が必要と書かれているものが多く残っています。 法改正で欠格事由の書き方が変わり、東京都では現在この書類は求められていません。 ただし取り扱いは都道府県で異なる場合があるため、最終的には管轄の警察署の案内が正です。

管理者について

営業所ごとに、管理者を1人置きます。
申請者本人が管理者を兼ねてもかまいません。
ただし1人の管理者が複数の営業所を兼任することはできません。
2店舗目を出すときに、ここで人が足りなくなります。
先に知っておくと計画が立てやすくなります。

書式のダウンロード

そのまま印刷して使える書式をご用意しました。
無料です。
ご登録も要りません。

許可申請書・略歴書・誓約書は、官公庁の様式をお使いください。 改正で内容が変わることがあるため、こちらでは配布せず公式のリンクをご案内します。

東京都以外の方は「(都道府県名)警察 古物商許可 様式」で検索すると、その県の様式が見つかります。
書式を指定している警察署では、そちらが優先です。

すこし寄り道

せどりから買取に移る人が、増えています。

古物商許可を取る方の多くは、せどりや転売から入ります。
そして続けているうちに、同じ壁に当たります。
仕入れが安定しないという壁です。

店舗を回っても、いい物があるとは限らない。
ライバルが増えれば取り合いになる。
仕入れ値は上がり、利益は薄くなる。
探しに行く商売は、探し続けないと止まります。

仕入れに行く商売自分で探す。見つからない日は仕入れゼロ。動いた時間がそのまま売上を決める
持ってきてもらう商売お客様が売りに来る。手放す理由がある人が来るので、価格の主導権を持ちやすい

買取業は後者です。
同じ古物商許可で始められて、仕入れの向きだけが逆になります。 遺品整理、引っ越し、実家じまい。
人が物を手放す理由は、景気に関係なく毎日発生します。

もちろん、本物か偽物かの判断や、売り先の確保など、越えるべきものはあります。

開業サポートの中身を見る 5日間の研修で、本物と偽物の見分け方と、自分の売り先の作り方を

古物商に、資格は要りません。必要なのは許可です。 資格と許可の違いから 古物台帳の書き方。1万円未満でも、書くものがあります。 許可を取ったあとに必ず来る義務
4

営業所とURLを決める

目安1日

賃貸物件を営業所にする場合、賃貸借契約書の写しと、貸主または管理会社の使用承諾を求められることがあります。
契約書の使用目的が「住居」になっていると、そのままでは営業所として認められないことがあるので、 物件を決める前に確認しておくと安全です。

自宅を営業所にすることもできますが、持ち家か賃貸か、集合住宅かによって扱いが変わります。
ここも警察署に事前に聞いてください。

ネット上でも売買するなら、URLの届出が要ります。
自分のドメインを取っている場合は、ドメインの登録者名が申請者と一致している必要があります。
代行業者の名義で取っていると、そのままでは通りません。

5

申請する

許可まで約40日

書類が揃ったら、警察署に提出します。
手数料は19,000円です。
多くの都道府県では、証紙を購入して申請書に貼る形式です。

注意点として、この19,000円は審査の手数料です。
許可が下りなかった場合も、途中で取り下げた場合も、返金されません。
条件の確認を最初にやるのは、そのためです。

受理されてから許可までは、おおむね40日(土日祝を除く)とされています。
都道府県や時期によって前後しますので、申請時に窓口で目安を聞いておいてください。

費用はぜんぶでいくらか

自分で申請する場合、かかるのはおおむね次のとおりです。

申請手数料19,000円(返金されません)
住民票の写し300円前後
身分証明書300円前後(本籍地の市区町村)
登記事項証明書(法人)480〜600円
古物商の標識2,000〜3,000円前後
合計(個人・自分で申請)おおむね22,000〜24,000円
行政書士に頼む場合上記に加えて報酬。相場は40,000〜60,000円前後

自分でやれば2万円台です。
書類は多いですが、難しくはありません。 迷いやすいのは書式そのものではなく、警察署ごとの運用の違いです。
だから最初に一度、窓口へ相談に行くのが結局いちばん早くなります。

許可が下りたあとにやること

許可証を受け取って終わりではありません。
営業を始める前に、3つ用意します。

台帳と本人確認は、あとから効いてきます。
買取店に警察から照会が来ることは、実際にあります。
そのときに記録が残っていれば、粛々と答えるだけで済みます。

つまずきやすい5つ

物件を先に契約してしまう許可が下りるまで買取ができません。家賃だけが出ていきます
本籍地が遠い身分証明書は本籍地でしか取れません。郵送だと往復で2週間見ておきます
法人の定款に事業目的がない「古物営業法に基づく古物商」の記載が要ります。定款変更には登記が伴います
管理者を兼任させようとする1営業所に1人です。多店舗展開のときに必ず当たります
ネットの古い記事を信じる必要書類は改正で変わっています。管轄の警察署の案内が正です

不許可になるのはどんなときか

古物商許可はほとんどの場合下りますが、下りないこともあります。 理由は大きく2つです。

不許可の理由内容
欠格事由に当たる禁錮以上の刑や、一定の犯罪で罰金刑を受けて5年を経過していない。破産手続開始の決定を受けて復権していない。住居が定まっていない。過去に古物商許可を取り消されて5年を経過していない、など
営業所として認められない実体がない、古物を保管できない、継続して使える場所でない。バーチャルオフィスはここで止まります
法人は、役員の一人でも欠格事由に当たると通りません 申請するのは法人でも、審査されるのは役員全員です。 一人でも該当すると、その法人としては許可が下りません。 役員に名前だけ入っている方がいる場合は、事前に確認してください。 申請の直前に発覚すると、書類をすべて集め直すことになります。

なお、不許可になるより多いのは補正です。 書類の不備を指摘され、追加や訂正を求められる形で、 これは不許可ではありません。ただしその分だけ40日の起算が遅れます。 書類は一度で通すつもりで揃えてください。

自分で取るか、行政書士に頼むか

どちらでも取れます。分かれ目は手間の量です。

条件おすすめ
個人・1営業所・持ち家自分で取れます。費用は手数料19,000円と書類代1,000円ほど
個人・賃貸使用承諾書が要るかを警察署で確認してから判断してください
法人・役員が複数頼む価値があります。役員全員分の書類の取り寄せが負担になります
営業所が複数管理者の選任も絡むため、頼んだほうが早く進みます

行政書士に頼む場合の報酬は4万円から8万円が一般的な範囲です。 これに手数料19,000円と実費が加わります。

まず警察署の窓口に行ってください 多くの署で、必要書類の一覧と申請書の様式を無料でもらえます。 自分の場合に何が要るかも、その場で教えてもらえます。 話を聞いたうえで手に負えないと感じたら頼めば十分です。 最初から依頼する前提で動く必要はありません。

許可のあとに、ずっと続く届出

許可は取って終わりではありません。 内容が変わるたびに変更届が要ります。 出し忘れは指導の対象です。

変わったこと期限
氏名・名称・住所14日以内(登記事項証明書が要る場合は20日以内)
法人の役員同上。新しい役員の身分証明書と誓約書が要ります
営業所の追加・移転・廃止事前または14日以内。署によって扱いが分かれるため要確認
管理者の変更14日以内
扱う区分の追加14日以内
行商をする/しないの変更14日以内。出張買取を始める前に必ず
ホームページの開設・変更14日以内。URLを届け出ます
手数料はかからないことがほとんどです 変更届は、許可の取り直しではありません。 書類を出すだけで、費用も審査期間もほぼ発生しません。 それでも出し忘れが多いのは、変わったときに届出が要ると知らないからです。 引っ越し、役員の交代、店舗の移転、ホームページの開設。 この4つは特に忘れられます。

あわせて、日々の義務も続きます。 古物台帳への記録、取引相手の本人確認、 営業所へのプレートの掲示。 これらは許可を維持する条件であり、 守っていないと営業停止などの処分につながります。

よくある質問

メルカリで売るだけでも古物商許可は必要ですか。
自分の不要品を売るだけなら必要ありません。売るために買ったものを売る場合は必要です。判断は金額や頻度ではなく、仕入れの目的で決まります。
古物商許可は何日で取れますか。
申請が受理されてから、おおむね40日(土日祝を除く)です。書類集めに1〜2週間かかるため、動き出しからは2ヶ月半ほど見ておくと安全です。
費用はいくらかかりますか。
申請手数料が19,000円、住民票などの取得費を含めて、個人が自分で申請する場合はおおむね22,000〜24,000円です。行政書士に依頼すると、別途40,000〜60,000円前後の報酬がかかります。
個人と法人、どちらで取るべきですか。
迷っているなら個人で取ってください。書類が少なく早く済みます。ただし個人で取った許可は法人にそのまま引き継げないため、共同経営や融資を前提にしているなら最初から法人で取ります。
自宅を営業所にできますか。
できます。ただし賃貸なら貸主の使用承諾書が必要になることが多く、分譲マンションでは管理規約の確認も要ります。物件を決める前に管轄の警察署へ確認してください。
「登記されていないことの証明書」は必要ですか。
法改正により、東京都では現在必要とされていません。多くの解説記事に古い情報が残っています。取り扱いは都道府県で異なる場合があるため、管轄の警察署の案内をご確認ください。
古物商許可が下りないことはありますか。
あります。禁錮以上の刑や一定の犯罪による罰金刑を受けて5年を経過していない、破産手続開始の決定を受けて復権していない、住居が定まっていないといった欠格事由に当たる場合と、営業所として実体が認められない場合です。法人の場合は役員の一人でも欠格事由に当たると許可が下りません。
行政書士に頼んだほうがいいですか。
個人で1営業所、持ち家であれば自分で取れます。費用は手数料19,000円と書類代1,000円ほどです。法人で役員が複数いる場合や営業所が複数ある場合は依頼する価値があり、報酬は4万円から8万円が一般的な範囲です。まず警察署の窓口で必要書類の一覧をもらい、そのうえで判断してください。
許可を取ったあとに必要な手続きはありますか。
内容が変わるたびに変更届が必要です。氏名や住所、法人の役員、営業所の追加や移転、管理者、扱う区分、行商をするかどうか、ホームページのURL。いずれも原則14日以内に届け出ます。手数料はかからないことがほとんどですが、出し忘れは指導の対象になります。
補正とは何ですか。
書類の不備を指摘され、追加や訂正を求められることです。不許可ではありませんが、その分だけ約40日の審査期間の起算が遅れます。開業日から逆算して申請している場合は影響が出るため、書類は一度で通すつもりで揃えてください。
出張買取を始めるときに追加の手続きはありますか。
許可申請で行商をすると届け出ていない場合、変更届が必要です。営業所の外で取引することを行商といい、出張買取も古物市場への参加もこれにあたります。手数料はかからないことがほとんどですが、届け出る前に出張買取をすることはできません。
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フランチャイズに入らず、
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許可はご自身で取れます。むずかしいのはその先で、何を仕入れ、どこへ売り、目の前の一点にいくらの値をつけるか。私たちがお渡ししているのはそちらです。

  • 大阪で5日間。本物と偽物の見分け方から、店を開けるまで
  • ゼロ期生の価格は770,000円(税抜)
  • 募集は1〜3名。面談のうえ、お受けするかを決めます
開業サポートについて聞く
お電話でも受け付けています050-1725-9868

この記事は2026年8月時点の情報をもとに書いています。 古物営業法の運用は都道府県によって異なり、改正もあります。 実際の申請にあたっては、必ず管轄の警察署の案内をご確認ください。
参考:警視庁「古物商許可申請」

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