他業種からの参入
葬儀社が買取を始める。
一番早く相談されるのは、あなたです。
四十九日が済んだころ、ご遺族は必ず片付けの話をされます。そのとき最初に相談されるのは、すでに顔を知っている葬儀社です。ところが多くの場合、片付けは提携先に渡り、その先の買取で出た利益は戻ってきません。その順番を変える話です。
安場 達也古物査定の窓口 代表
買取業界歴15年以上。査定の現場から店舗の管理者、そして経営者まで、同じ道を順番に通ってきました。
北海道から沖縄まで、開業と店舗運営の支援実績があります。
大阪府公安委員会 古物商許可 第62229R076686号
公開 2026年9月8日
更新 2026年9月8日
先に結論
- 葬儀社はご遺族から最初に相談される立場にあります。この位置は他社が買えません
- 片付けを紹介するだけだと、紹介料は数万円。買取まで持つと桁が変わります
- 必要なのは古物商許可だけです。試験はありません
- ただし葬儀の場で買取の話は切り出しません。持ち出す時期が決まっています
葬儀社が持っている位置
片付けや遺品整理の会社は、広告に多額の費用をかけて問い合わせを集めています。
ところが葬儀社は、そのお客様と、もっと早い段階で会っています。
しかも、ただ会っているのではありません。
- ご遺族の連絡先を持っています
- 家族構成と、住まいの場所を把握しています
- すでに一度、大きな金額の取引をして信用が成立しています
- 四十九日という、次に連絡する自然な理由があります
片付けの会社が広告費を払って手に入れようとしているものを、
葬儀社は業務の流れの中ですでに持っています。
それを使わずに他社へ渡しているのが現状です。
紹介と、自社で買取の違い
よくある形は、提携先の遺品整理業者を紹介して紹介料を受け取るというものです。
1件あたりの金額を並べます。
形1件あたり
片付け業者を紹介する2〜5万円
自社で片付けを請け負う粗利 5〜15万円
片付け+買取まで持つ粗利 10〜30万円
買取が加わると数字が変わる理由は2つあります。
買い取った品の粗利が乗る
貴金属、時計、ブランド品。
1軒から出る量は決して多くありませんが、
1点で数万円から数十万円になるものが混ざります。
これが処分費として捨てられているのが現状です。
請求額が下がって、選ばれる
買い取った分を作業費から差し引けば、
ご遺族への請求は下がります。
他社は20万円、こちらは10万円。
しかもこちらのほうが粗利は大きい、という形が作れます。
ここが一番大事なところです
買取ができると、値引きをせずに請求額を下げられます。
安売りではありません。捨てていたものを換金して充てているだけです。
価格で他社と比べられたときに、これが効きます。
処分の山に入っている中から、値段がつくものだけを抜きます。
何から始めるか
-
古物商許可を取る
管轄の警察署に申請します。手数料19,000円、審査に約40日。
試験はありません。法人で取る場合は役員全員の書類が必要です。
-
貴金属だけから始める
いきなり全部を扱おうとしないでください。
金とプラチナは相場が公開されており、刻印と重さで値段が出せます。
どの現場でも必ず出るうえに、判断の根拠がはっきりしています。
-
売り先を決める
買った品をどこで換金するか。
古物市場か、業者間の取引か。
ここが決まらないと、いくらで買えばいいかも決まりません。
-
四十九日の連絡に、片付けの案内を足す
新しく集客をする必要はありません。
すでに連絡している相手に、一行足すだけです。
切り出す時期を間違えない
ここだけは、はっきり書きます。
葬儀の場で買取の話をしてはいけません。
ご遺族にとって、その時期に金銭の話を持ち出されることは
不快以外の何物でもありません。
信用を積み上げてきた立場だからこそ、
一度でも間違えると取り返しがつきません。
持ち出してよいのは、ご遺族のほうから片付けの相談が出たときだけです。
多くの場合、それは四十九日の前後に来ます。
そのときに初めて、こう伝えます。
伝え方の例
片付けをお手伝いすることもできます。
その際、値段がつくものがあれば買い取らせていただき、その分を作業費から差し引きます。
捨てる前に一度、見せていただくだけでも構いません。
買い取りますから始めると、物を狙って来たように聞こえます。
片付けを手伝いますから始めて、その中の一項目として買取を置く。
同じことをしていても、受け取られ方がまったく違います。
そしてもう一つ。
ご遺族が一番気にされるのは金額ではなく、
大切なものを捨ててしまわないかです。
値段がつくかどうかを見て伝えられる人がその場にいる、というだけで、
安心して任せていただけます。
よくある質問
- 葬儀社が買取を始めるのに、どんな許可が必要ですか。
- 古物商許可です。管轄の警察署に申請し、手数料は19,000円、審査に約40日かかります。試験はありません。法人で取得する場合は役員全員分の書類が必要になるため、個人で取る場合より準備に時間がかかります。
- 葬儀の当日に買取の案内をしてもいいですか。
- おすすめしません。ご遺族にとって、その時期に金銭の話を持ち出されることは強い不快感につながります。持ち出してよいのは、ご遺族のほうから片付けの相談が出たときだけです。多くの場合は四十九日の前後になります。
- すでに提携している遺品整理業者との関係はどうなりますか。
- 紹介を続けながら、貴金属など一部だけを自社で扱うという形も可能です。すべてを自社に切り替える必要はありません。まず片付けの現場に同行して何が出ているかを把握するところから始めると、関係を壊さずに進められます。
- どんな品物が出ますか。
- 貴金属、時計、切手、古銭、ブランド品が中心です。特に金やプラチナは、壊れたネックレスや片方だけのイヤリングとして引き出しに残っていることが多く、状態が悪くても重さで値段がつきます。壊れているから捨てるという判断が、最も多い機会損失です。
- 従業員に査定を覚えさせることはできますか。
- できます。全商材を扱おうとすると難しいですが、貴金属に絞れば刻印の読み方、比重の確認、重量からの計算という手順で組み立てられます。判断の根拠がはっきりしている商材から始めるのが、社内に広げる場合の定石です。
- 買い取った品はどこで換金しますか。
- 古物市場、または業者間の取引です。古物市場に参加するには古物商許可のほかに市場ごとの入会手続きが必要で、行商をする旨の届出も要ります。売り先が決まっていないと買値も計算できないため、許可の取得と並行して決めてください。
古物査定の窓口の開業サポート
フランチャイズに入らず、
自分の看板で買取店を開く。
ご遺族から最初に相談される立場は、他社が買えません。そこに査定を足すだけです。貴金属1品目から、社内に持てるようにします。
- 大阪で5日間。本物と偽物を手に取りながら、本物と偽物の見分け方から、店を開けるところまで
- ゼロ期生の価格は770,000円(税抜)。ここからのお値引きはいたしません
- 募集は1〜3名。面談は必須で、当方でもお受けするかどうかを判断させていただきます
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この記事は2026年9月時点の古物営業法および当社の実務をもとに書いています。金額は当社および提携店の実例による目安で、地域や案件によって変わります。許可の手続きは管轄の警察署にご確認ください。